スロー(throw)とは、ソファやベッドの上に「さらりと投げ掛ける」ようにして使う、装飾と実用を兼ねた一枚布のことです。日本では「スローケット」「ソファブランケット」と呼ばれることもあります。海外のホテルやドラマのインテリアで、ソファの背やベッドの足元に美しく掛けられている布——あれがスローです。

この記事では、スローとブランケットの違いから、素材・サイズ・色柄の選び方、当店で人気の海外ブランドまで、インテリア専門店の視点で解説します。

スローとブランケットの違い

チェアに掛けたスローと畳んだブランケットの違い

結論から言うと、明確な境界はなく「使う目的」が違います。ブランケット(blanket)は身体を暖める寝具寄りのアイテム、スロー(throw)は空間を装飾しながら、必要なときに膝掛けや肩掛けとしても使うインテリア寄りのアイテムです。そのためスローは、フリンジ(房飾り)やヘムエッジなど縁の仕上げが美しく、柄や色彩のデザイン性が高いものが主流です。

「置いてあるだけで絵になるか」。スロー選びで最も大切な基準はこれです。

素材で選ぶ——季節と肌ざわり

メリノウールやアルパカなどスローの素材の質感

スローの印象と使い心地は、素材でほぼ決まります。当店で扱う代表的な素材の特徴をまとめます。

メリノウールは、きめ細かくソフトな肌ざわりで保温性も高い、スローの王道素材。英国デザイナーズギルドの多くのスローに使われています。ピュアニューウール(生えたての羊毛)は、ウールの暖かさと直接肌にあてても刺激の少ない柔らかさを両立し、通年使えるのが魅力です(ノルウェーのブーナッドブランケットなど)。

ベビーアルパカは世界で最も希少で上質な繊維のひとつ。繊維の中空構造により、軽いのに暖かいという特別な使い心地です。モヘアは軽さと保温性、ふっくらとした毛足が魅力。リネンやコットン・リネン混は、春夏に心地よいドライな肌ざわりで、ヘビーウェイトのものはベッドスプレッドにも向きます。

サイズと使い方で選ぶ

ベッドの足元に掛けたフットスローの例

ソファの背や肘に掛けるなら約130×180cm前後の標準サイズが扱いやすく、一人掛けチェアや膝掛け主体ならより小ぶりでも十分です。ベッドの足元に掛ける「フットスロー」として使う場合は、ベッド幅より少し広いものを選ぶと美しく収まります。ベッド全体を覆いたい場合は、大判のベッドスプレッドタイプ(ジュテ・ド・リ)を選びましょう。

掛け方に正解はありませんが、「無造作に、でも計算して」が鉄則です。きっちり畳んで掛けるよりも、ふわりと投げ掛けて片側を長めに垂らすと、こなれた印象になります。詳しいコーディネート術はソファのクッションの置き方ベッドのクッションの配置の記事もご覧ください。

色柄で選ぶ——部屋の「差し色」か「なじませ」か

色柄さまざまなスロー・ブランケットの重ね置き

スローは面積が大きすぎないため、思い切った色や柄に挑戦しやすいアイテムです。空間に彩りが欲しいなら、鮮やかなチェックや花柄、大胆なグラフィック柄を差し色に。落ち着いた統一感が欲しいなら、ソファや壁と同系色の無地やトーンオントーンの織り柄を選ぶと上品にまとまります。

迷ったら「ソファがシンプルなら柄物を、ソファが柄物なら無地を」と覚えておくと失敗しません。

当店で人気のスロー・ブランケットブランド

Designers Guildのスローの使用シーン

Designers Guild(デザイナーズギルド)——1970年にトリシア・ギルドがロンドンで設立した英国ブランド。大胆な色彩と洗練されたパターンはスローでも健在で、当店で最も人気のあるスローブランドです。デザイナーズギルドのスロー一覧

クリスチャンラクロワのスローの使用シーン

Christian Lacroix(クリスチャンラクロワ)——色彩の魔術師と称されたデザイナーの名を冠したメゾン。2011年からホームコレクションを英国デザイナーズギルド社が製作しており、物語性あふれる柄が魅力です。クリスチャンラクロワのスロー一覧

ブーナッドブランケットのスローの使用シーン

Fram Oslo(フラムオスロ)——ノルウェーの民族衣装「ブーナッド」の色彩をピュアニューウールに映したブーナッドブランケットは、北欧インテリア好きの定番です。ブーナッドブランケット一覧

FISBA(フィスバ)のスローの使用シーン

FISBA(フィスバ)——スイスの高級ファブリックブランド。ベビーアルパカの無地スローなど、素材の格で選ぶならこちら。FISBAのスロー一覧

読書コーナーの椅子に掛けたスロー

よくあるご質問

Q. スローは洗えますか?
A. 素材により異なります。ウールやアルパカのスローはドライクリーニングが基本です。各商品ページのお手入れ表記をご確認ください。

Q. 注文からどのくらいで届きますか?
A. 海外ブランドのスローの多くはメーカーからのお取り寄せ(2週間程度の営業日)となります。納期は各商品ページに記載しています。

この記事は、2013年創業・東京南麻布のインテリア専門店 HOUSE OF JAPAN が執筆しています。ホテルや商業施設へのソフトファニシング納品も手がけており、その経験をもとにご家庭でも活きる選び方をお伝えしました。